鉄筋コンクリート(RC)造の建物は、強度が高く毎年のように台風が襲来する沖縄では、RC造の住宅の割合がとても多い地域です。丈夫なRC造住宅ですが、特に処理を施さなければ10年程度で劣化が始まり、25年程度が限界と言われています。
台風や海風に常にさらされる沖縄では、建物の塩害被害も多く、劣化を免れません。劣化はRC造の住宅にとって、耐久性と安全性に関わる深刻な問題です。
劣化を起こさないためには、コンクリートの中に湿気を入れないことが重要です。そのために必要なのが防水工事です。
今回は、RC造の住宅における防水工事を行うメリットについて説明していきます。
見過ごしていませんか?家の中のジメジメ、雨漏り
家の中でジメジメを感じたら、油断してはいけません。ジメジメはコンクリート劣化の初期症状です。
部屋に湿気が入ってくるということは、コンクリートに隙間が出来ている証拠です。
最初は細い線のような傷ですが、雨や水分が染み込み少しずつ傷が成長し、小さな隙間となり、放っておけばどんどん大きくなります。
コンクリート内に水分や酸素が侵入して、鉄筋が錆びて膨張し、耐えきれなくなったコンクリートがやがて爆裂します。
また、家の中で雨漏りを発見したら、かなり重症です。コンクリートがひび割れ、水が壁や天井の隙間を伝って流れ込んでくるということは、コンクリート内は、多くの湿気を含んでいる状態です。
コンクリートの隙間に入った湿気は、さらなるひび割れを発生させます。雨漏り自体不快なものですが、実はもっと大きな危険がはらんでいます。
鉄筋が錆びて膨張し、これに耐えきれなくなったコンクリートの壁や天井が崩落する可能性があります。
ジメジメや雨漏りは不快なだけでなく、建物がひび割れ、最悪の場合は住む人の命も脅かすとても危険な状態なのです。
家の中のジメジメや雨漏りを確認したら、真っ先に検討した方が良いのが防水工事です。
防水工事がもたらす4つのメリット
RC住宅で、安全に高い強度を保ったまま快適に住み続けるためには、防水工事はとても重要な役割を果たします。なぜ防水工事が必要なのか?防水工事を行うメリットには、以下の4つが挙げられます。
- 健康的で快適な住環境
- 建物の美観を保つ
- 建物の耐久性を保つ
- 建物の維持管理コストを削減
防水工事の4つのメリットについて詳しく説明します。
雨漏り、湿気、カビを防ぎ「健康的で快適な住環境」
防水工事は健康的で快適な住環境を維持するためにとても重要です。雨漏り、湿気、カビの予防は、住む人の健康と安全に直接関連しており、防水工事によってこれらのリスクが軽減されます。
建物に防水工事を行うことによって、屋根や外壁に防水層がしっかりと施され、建物内部への雨水の侵入を防ぎます。防水層のおかげで建物内部の構造や設備が水分の影響を受けないため、建物の安全性が向上し、修理や補修の必要性が軽減されます。
また、外壁などのひび割れや小さな隙間を放置し、建物内に湿気が入り込むことで、木材や建材の腐食を促し、内部の空気品質を悪化させることがあります。湿度が高い環境はカビの繁殖を助ける要因となります。
カビの発生は健康問題を引き起こすことがあります。カビによってアレルギー症状や呼吸器の問題を引き起こすことがあり、特に子供や高齢者にとって危険です。
防水工事によって湿気の侵入を防ぐことができれば、カビの繁殖環境が減少し、住環境がより健康的で快適になります。
防水工事によって家族の健康が保たれるのなら、将来かかるはずだった医療費の削減につながるかもしれません。
建物の耐久性と美観を保ち、新築のようなフレッシュさ
建物の外壁や屋根は、風雨や日光などの自然要因にさらされ、時間の経過とともに劣化します。特に、沖縄では台風や海水を含む雨風にさらされる頻度が高く、また強い日差しは建物にとっても過酷な環境です。
外壁や屋根が劣化したり、紫外線による色褪せや劣化による塗装の剥がれにより、建物の美観も損なわれてしまいます。
しかし、防水工事を行うことで、外壁や屋根に防水層を施しつつ塗り直しを行うことで、建物の外観を新築のようなフレッシュな状態に戻すことができます。
ここで大事なのが、ただ上部だけを塗装しただけの工事ではなく、建物の外部に新しい防水層を追加し、劣化した部分が修復される防水工事を行うことが重要です。
建物は補強と塗装の効果で新たな外観を取り戻し、美しい姿を維持できます。外観の美しさは建物の評価に大きく影響し、資産価値を維持するのに役立ちます。
新築のような綺麗な外観を保ちながら、建物自体の耐久性も上げる防水工事は、賃貸経営などをするマンションオーナーにとっても大きなメリットになります。
完全防水で建物長持ち
建物は、竣工直後から劣化が始まると言われています。少しでも長い期間、快適な生活を送るためにも防水工事は必要不可欠です。
新築時に防水施工を行うことはもちろん、メンテナンスも大切です。なんの対策も無しに住み続けると、最悪の場合、建物が崩壊する危険すらあります。
防水工事は、建物の耐久性の向上にもつながります。湿気や水の浸透は建物の構造に損害を与え、腐食や劣化を引き起こします。特に屋根や外壁が劣化すると、建物全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
防水工事によって、建物の屋根や外壁に防水層が施され、建物内部に湿気や水の侵入を防ぐ事で、劣化が遅れるため、建物全体の寿命が延びます。
建物が劣化する事なく良い状態で住み続けることは、住む人にとってはメリットしかありません。
建物の維持管理コストの節約
建物の維持管理コストは、所有者にとってかなりの負担になることがあります。定期的な修理や補修が必要な場合、そのコストは膨大になることがあります。しかし、防水工事を実施することで、建物の維持管理コストを削減できます。
防水工事によって、建物の外部が保護され、劣化が遅れると、将来的には修理や補修が不要になるか、その頻度を大幅に減少させることができます。
したがって、維持管理にかかるコストが削減され、所有者は経済的な負担を減らすことができます。
さらに、防水工事は建物内部の保護にもつながります。屋根や外壁からの漏水や湿気の侵入が防止されるため、建物内部の壁や天井が損傷せず、設備や家具が湿気や雨漏りなどから守られます。
まとめ
RC造の住宅で安全に住まい続けるには、適切なメンテナンスが必要不可欠です。台風の多い沖縄では防水工事が特に重要です。
防水工事を行うことで、健康的で快適な住環境を守り、建物の美観や耐久性を保ち、建物の維持管理コストを削減する効果があります。
建物の所有者にとっては劣化を防ぐことは非常に重要です。また、定期的な防水工事を実施することは、建物の価値を保ち、長期的にも利益をもたらします。
防水工事の重要性を認識し、適切なタイミングで実施することをおすすめします。そのためにも、確かな実績と丁寧で確実な対応を行う専門業者のアドバイスは必要不可欠です。